MENU

老後を迎える前に借金生活から抜け出す方法と生活再生のポイント

悩める人

返済が苦しい・やり直したい…

悩める人

借金整理の方法は…?

ヤマス

こんな疑問・悩みを解決します!

  • 借金生活からの脱出法
  • 借金に関する法律の概要
  • 金利の仕組み
  • 借金整理の方法
  • 借金整理で起きる様々な問題
  • 強引な取り立て対策
  • 生活再生のポイント
目次

はじめに

現代のような消費社会では、借金をしないことの方が難しいかもしれません。

と言うのは、住宅購入をとっても、現金で購入代金の全額を揃えるとしたら、退職まで待って退職金を含む預金で買うしかないからです。

クレジットで物を購入する場合も同じです。

問題は、こうした借金の返済が、収入で賄えない程の借金をしてしまうことです。

借金には利息があり、支払えなくなってしまうと、その借金は利息が嵩むことになります。

また、借金返済のために借金を繰り返すと、利息が利息を生むことになり、多重債務(借金地獄)に陥ることになります。

ヤマス

消費者金融等の高利の借金をして、支払いができなくなると、借金は驚くほどの勢いで増え続けます。こうなれば、借金の整理をするしか方法はないのです。

借金の整理が必要な場合、病気と同じで、早めにするに越したことはありません。

と言うのは、何とかなると思って頑張っても、この経済の沈滞下にあっては、収入の伸びは殆ど考えられず、勢い借金して返済することを繰り返す結果となりかねないからです。

こうした多重債務者となれば、金融業者等からの取り立て(請求)に脅え、返済のことばかり考えて仕事にも専念できなくなります。

また、家族にも悪影響が出ます。

ヤマス

借金の整理は、収入に応じた返済額まで減らす、或いは借金をなくすことが目的ですが、これだけでは不足です。借金を整理した後の、生活を立て直すことこそが最も重要なことです。できれば借金の整理と同時に、生活の立て直し計画も立てて下さい。

借金整理の基礎知識

借金は返済をしないと「遅延損害金」で膨れ上がります。

返済の当てのない借金は、つい、他から借りて返済をします。

その際の借りる額は「当初の借金+利息分」となります。

こうして、他からの借金を繰り返していくと、利息が利息を生み、借金はあっという間に膨れ上がっていきます。

かつてバブル期には毎年給与等の収入が増加し、借金も財産のうち、と言われたこともありました。

しかし、収入増どころか収入が減少している今日、いかに金利が低くなっても借金は命取りになることが多いでしょう。

かと言って、収入が少なくなれば、生活費のために借金をしなければならない人もいるでしょう。

ヤマス

こう思っている人は、本当にそうなのか「生活費の見直し」を行なって下さい。そして、どうしても足りないというのであれば、簡単なことではありませんが、収入増加の方法、或いは生活保護などの福祉制度の活用を考えてみることです。

借金整理も「生活の立て直しの一方法」と思って下さい。

借金整理の目安

借金があり、生活が苦しいからといって、すぐに借金整理、というのではありません。

先ず、借金の状態を把握して下さい。

そして、生活に必要な最低生活費を算出して下さい。

こうして出した収入から「最低生活費」及び「借金を差し引いた額」がマイナスの場合には、何らかの借金整理が必要な人です。

多くの人の場合、借金をする時に「これだけの借金なら何とかなるだろう…」と思って借ります。

しかし、それに慣れてくると、その額が大きくなります。

それはその筈で、収入では足りないのですから、完済するのは難しいのです。

そうこうするうちに、借金返済のために借金するという生活が始まります。

その時点で、借金が完済できれば良いのですが、収入の増加は望めないし、かと言って生活のレベルを落として返済に回すことも困難です。

やがて、借金地獄となります。

こういう状況になれば、自力で返済をすることは難しく、借金(法的)整理となります。

借金の整理は、裁判所を使う「法的整理」と、債権者と話し合う「私的整理」に大きく分かれます。

法的整理は、裁判所の手続きを使って返済額の見直しや免除を目指す方法です。

私的整理は、裁判所を使わずに債権者と合意して返済条件を調整する方法です。

- 整理方法の違い -

スクロールできます
区分進め方用途
法的整理裁判所で進める返済継続が難しい場合
私的整理話し合いで進める条件変更で返せる場合

借金がある人は、なかなかその悩みを他の人に相談しようとしません。

決して名誉なことではありませんので、その気持ちは分かりますが、一人で悩んでいても、問題は解決しないのです。

とにかく、家族や誰か頼りになる人に相談することです。

そうすると、解決のための良い知恵を出してくれたり、或いは適当な相談機関を教えてくれたりするものです。

一人で対処するより、ずっと気持ちも楽になります。

借金の種類と管理

借金にも様々なものがあります。

銀行や消費者金融からの借金、物を購入した場合の住宅ローンやクレジットによる借金、その他、インターネットの利用料金、電気・ガス・水道代の支払いなども滞れば一種の借金となります。

十数年前まで、借金と言えば消費者金融でした。

しかし、貸金業法で様々な規制(改正)が行われ、更に高金利を取っていたことから借手より多額の返還請求が行われた結果、多くの貸金業者が倒産或いは合併などにより姿を消しました。

そして、最近、利用が伸びているのが、クレジットカードや後払い決済、カードローン系の借り入れです。

ヤマス

多くの消費者金融が退場したからといって、人々の借金は一向に減ってはいないのです。収入の減少等に伴い、負債額は確実に増加しているのです。

- 借金の種類とその概要 -

  • 金融機関 … 住宅ローン、自動車ローン、消費者ローン、カードローン、キャッシングなど
  • 商品の購入 … クレジット、割賦販売、割賦購入斡旋、提携ローン、非割賦方式など
  • 個人の事業用資金 … ノンバンク系のビジネスローン、事業資金融資など
  • 保証債務 … 通常保証、連帯保証、共同保証、根保証など
  • その他 … 親族、友人、知人からの借り入れ

現代の社会はある意味では、借金なしではやっていけない時代です。

例えば、物を買う場合のクレジット(後払い)、電気代やガス代などの口座引き落としによる支払い(後払い)など、普段は気にしないものもあるからです。

こうした時代においては、収入と支出、借金をしっかりと管理し、生活が破綻することのないようにすることが重要です。

ヤマス

特に、多くのクレジットカードを利用している人は注意して下さい。使用カードは2~3枚程度とし、使用していないカードは破棄(解約)するのが良いでしょう。

借金に関する法律

借金に関する法律は、大別すると「金銭貸借等の契約に関する法律」と「借金整理に関する法律」とに分けることができます。

貸金についての契約、返済などについての一般的なことは「民法」に定めがあります。

また、利息については「利息制限法」により、貸出の上限金利が定められています。

貸手である業者の業務等を規制する法律として、「貸金業法」があります。

また、「割賦販売法」では、ローン(割賦)による販売業者・業務等を規制しています。

借金整理に関する法律には、「破産法」、「特定調停法」、「民事再生法」などがあります。

ヤマス

貸金業者は、貸金業法によって、厳しく業務等を規制されています。貸金業法は、業者を規制する法律ですが、借手の側からすれば、業者を訴えたり、監督官庁へ苦情を申し立てたりする際の重要な武器ともなります。

例えば、悪質な取り立てで困っている場合、貸金業法の取立行為の規制に違反すれば、監督行政庁に苦情の申し立てをして、貸金業法違反の業者に対して業務停止、登録取消の行政処分を求めることができます。

尚、借主が借金の整理をすることにして弁護士に依頼したり、自己破産などの法的手続きを取った場合は、業者は正当な理由なく支払請求をすることはできません。

銀行には「銀行法」という法律があり、貸金業法等の法律は適用されません。

クレジット・ローン(割賦など)については、割賦販売法が適用されます。

割賦販売法には、クーリング・オフ(契約の撤回)や支払い停止の抗弁などについての規定があります。

- 借金整理に関する法律 -

  • 民法 … 契約の効力や返済義務などの一般的なことを定めています
  • 出資法 … 一般の人から違法にお金を集めることや、極端に高い利息でお金を貸すことを取り締まるための法律です
  • 利息制限法 … 利息の制限金利などを定めています
  • 貸金業法 … 貸金業者を規制する目的の法律です
  • 割賦販売法 … 分割払いやクレジット取引のルールを定め、購入者を保護するための法律です
  • 破産法 … 借金整理の最後の手段である自己破産について定めています
  • 特定調停法 … 支払不能に陥る恐れのある債務者等の経済的再生を目的としています
  • 個人再生法 … 経済的に苦境にある法人及び個人の救済を目的とする民事再生制度です
ヤマス

貸金に関してはいつの時代も高金利が問題となります。そこで、出資法があり、一定以上の金利の約束をしたり、貸し付けたりすると刑事罰が科せられます。

金利の仕組み

身内或いは友人からの借金などの特別な場合は別として、金融機関からの借金では、利息を支払わなければなりません。

ところがこの金利は統一されたものではなく、借入先或いは使用目的によってまちまちです。

通常、借手は金利の安いものから借り入れをしようとします。

しかし、借り入れが困難になってくると、金利の高い消費者金融などから借りるしか方法がなくなります。

貸手としては、返済が困難な人に貸すのですから、そのリスクを回避するには、金利を高くする必要があるのです。

但し、「利息制限法」「出資法」は、高金利を規制しています。

利息制限法

元本は、最初に貸し出される金額のことです。

その金額に一定の金利を掛けて計算したものが「利息」です。

借金の返済では、この元本の返済に加えて利息も支払わなければなりません。

この利息については、利息制限法により制限金利が定められています。

その金利以上の利息を支払った場合には、超えた部分の利息は無効で、元本の返済に充当されます。

利息制限法による制限利率は、以下の通りです。

  • 元本10万円未満 … 年20%
  • 元本10万円以上100万円未満 … 年18%
  • 元本100万円以上 … 年15%
ヤマス

この制限金利を超過する部分については、利息契約は無効となります。制限利率以上の金利の部分は無効となりますが、刑事罰の対象となることはありません。

出資法

出資法は、正式には「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」で、同法所定の金利を超える利息の約束や受け取りをすると「刑事罰」の対象となります。

主に次のような行為を規制します。

  • 不特定多数から違法にお金を預かること
  • 貸付けで上限を超える高金利を取ること
  • 名目を変えて実質的に利息を多く取ること

貸金業者の場合には、年20%を超えて金利の約束をしたり、受領及び要求をすると、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、又はこれらが併科されます。

尚、貸金業者以外の場合は109.5%を超える場合に刑事罰の対象となります。

借金整理の方法

借金の整理方法としては、

  • 任意整理
  • 特定調停
  • 民事再生
  • 自己破産

の4つの方法が考えられます。

従って、借金整理はこのうちのどれかを選んで行うことになります。

ヤマス

借金整理を考える場合、多くの人は、返済に困り取り立ても厳しくなり、借金地獄になってからのようです。しかし、借金の返済が何となく「きついな…」と思った時には、生活費や債務を見直して下さい。

また、リストラなどの思わぬ事態で収入が途絶えることもあります。

この場合は、債務への対応と就職先を探すという二重の大変さがありますが、自暴自棄にならないことです。

専門家などと相談して、心の支えを見いだすことも重要です。

任意整理

任意整理は、裁判所が介入せずに、債権者と債務者双方が合意して整理を行う方法です。

任意整理は話し合いにより借金を整理する方法ですので、比較的、借金総額が少ない場合に行います。

また、連帯保証人がいる場合、借手と貸手双方に何らかの事情がある場合(友人など)、破産者となっては困る場合、自己破産で免責が得られない場合などに活用すると良いでしょう。

この任意整理は債権者との直接の交渉が必要で、借手本人では交渉が難しいことから、通常は専門家である弁護士(司法書士)に相談・依頼することになります。

業者の中には、専門家が債務者の家族の生活事情などを説明して、長期分割返済に協力してほしい旨を相談すれば、協力してくれる場合もあります。

この場合は、通常毎月、弁護士事務所に弁済金を持参して、事務所から業者に支払っていくことになります。

  • 任意整理 ➡ 貸主との交渉 ➡ 話し合い成立 ➡ 支払い

特定調停

特定調停による整理は、裁判所の調停による債務整理で、あまり借金額が多くない場合に借金の減額、分割弁済について「交渉の場」として利用すると有効です。

特定調停の申し立てができる人は、特定債務者(金銭債務を負っている人で、経済的に破綻する恐れのある人)です。

特定調停はあくまで「双方の合意」による調停の特例ですので、合意ができなければ、問題を解決することはできません。

また、自己破産により免責される場合と異なり、通常、一定額の返済を一定期間することになりますので、まるっきり返済の目処が立たない場合には活用することはできません。

  • 特定調停 ➡ 簡易裁判所 ➡ 調停成立 ➡ 支払い

個人再生

個人再生は、裁判所を使って借金の返済額を見直し、原則3~5年で分割返済していく手続きです。

個人再生には、

  • 小規模個人再生 … 個人事業主など
  • 給与所得者等再生 … 会社員など

とがあり、それぞれ申し立てができる場合の要件が定められています。

この手続きは、再生計画案を債権者が可決し、裁判所が認可すれば、再生計画の通り返済し、残りの債務は免除を受けるというものです。

将来の収入が見込めない人、債務の総額が5,000万円(住宅ローン等の担保のある債務を除く)を超える、などの時はこの手続きを利用することはできません。

また、住宅資金特別条項を定めることにより、住宅を手放すことなく再生できる規定もあります。

  • 個人再生 ➡ 地方裁判所 ➡ 再生計画の認可 ➡ 支払い

自己破産

破産とは、「債務者が経済的に破綻し、その資力で全ての債権者に対する債務を弁済することができなくなった場合に、債務者の生活に欠くことのできないものを除く財産をお金に換え、そのお金を全ての債権者に債権額に応じて公平に弁済することを目標とする裁判上の手続き」を言います。

この破産は、債権者の方からも申し立てることができますが、債務者自らが申し立てる破産を自己破産と言います。

自己破産は、支払不能の状況にある人が、破産手続き開始の決定を受けて破産者となり、その後の手続きで免責を受けて、借金を免除してもらう手続きです。

自己破産は、地方裁判所に「申立」、「破産」、「免責」という過程を経て、借金が免除されるものです。

但し、差押え禁止財産以外の財産は失うことになります。

免責後は、財産もなければ、借金もないという一からの出直しとなります。

ヤマス

自己破産では、免責を得られなければ借金はそのまま残り、借金整理をする意味がありませんので、免責不許可事由(借金の大半をギャンブルに使用など)がないかどうかの事前の検討が必要です。

尚、自己破産は、一定の人の資格(会社の代表者や弁護士、公認会計士等にはなれないなど)制限がありますので注意が必要です。

任意整理などで生半可な整理をして、以後も返済に苦しむよりも、自己破産して一から出直した方が良い場合もあります。

  • 自己破産 ➡ 地方裁判所 ➡ 破産手続き開始 ➡ 免責許可 ➡ 借金の免除

不当で悪質な取り立て対策

多重債務者になり、返済が滞るようになると、取り立てが厳しくなります。

この取り立ては、相手が借金をしているからといって何でもして良いというものではありません。

暴力行為は刑法等で禁止されていますし、深夜に電話をかけたり、貼り紙したりして、生活の平穏を害するような行為は禁止されています。

ヤマス

刑法に触れるような行為があった場合には、刑法の規定により相手方(貸主)は刑事処分がなされます。以下のような行為があった場合、刑法で処罰されますので、こうした被害を受けた場合には、警察に連絡或いは告訴して下さい。

  • 借主がケガをさせられたとき
  • 借主が暴力を振るわれたとき
  • 借主が脅迫を受けたとき
  • 借主が逮捕・監禁されたとき

貸金業者や貸金業者から委託を受けた者は、取立行為について、前記の刑法に触れる行為の他に、一定の取立行為を禁止しています。

貸金業法21条は「人を威迫し又はその私生活もしくは業務の平穏を害するような言動により借主(債務者)を困惑させてはならない」という規定を設けています。

そして、この取立禁止行為の規制に違反した場合には、2年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金に処され、又はこれを併科されます。

尚、債権の取り立てをする者は、請求があった時には、氏名等を明らかにしなければならないことになっています。

また、こうした悪質業者に対しては、行政処分があります。

さらに、「情状が特に重い時にはその業者の登録を取り消さなければならない」と定めています。

このように、取立規制などに違反する取り立てをした貸金業者は、懲役・罰金などの刑事罰、また業務停止・登録取り消しといった行政処分を受けることになります。

従って、債務者や保証人或いは家族などが、貸金業者により違法な取り立てを受けた場合には、警察に告訴・告発をして刑事処分を求めることができます。

監督行政庁に対しては行政処分を求めることもできます。

不当な取り立てにより、精神的な打撃を受けた場合、損害賠償の請求を債権者に対してできます。

民法の709条には「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と規定しています。

貸金業者の不当な債権取り立てに遭い精神的な打撃を被った場合には、慰謝料(損害賠償)の請求ができるのです。

ヤマス

悪質な取り立ては法律で禁止されています。脅迫や暴力的な取り立てがあったら警察に通報しましょう。

借金整理で起きる問題点

借金整理では、様々な問題に直面します。

先ず、債権者は、債権が減額されたり、破産で免責となれば、殆どの債権が回収できなくなる損失を被ることになり大問題です。

ヤマス

そこで、債権者との関係が悪くなったり、取り立てが厳しくなるのではないかと心配する人もいますが、自己の再出発のため、こうしたことは覚悟しておいて下さい。

その他にも、家族の問題、保証人がいる場合にどう対処すれば良いかなど、様々な問題がありますが、それはケース・バイ・ケースで解決をしていくしかありません。

また、借金整理後、立ち直ってやっていけるように計画を立て、実行していくことも重要です。

借金整理の費用がない

借金整理にも費用は必要です。

各手続きの申立手数料、通信費、交通費、弁護士に頼む時はその費用などです。

自己破産などの法的手続きでは、申し立てにより現実の返済は止まりますので、何とかやり繰りをすることです。

ヤマス

また、弁護士費用については、ローンにするなどの対応をしているところもあります。尚、法テラスでは、自己破産申立事件等に関しては「弁護士費用の立て替え(一定の要件あり)」を行なっています。

借金整理の方法や手続きが分からない

借金整理については、各地の弁護士会などで相談に当たっています。

また、裁判所に提出する各種の借金整理の申立書及び付属書類の書き方については裁判所の窓口で教えてもらえます。

ヤマス

この他にも、相談先は多くあります。借金問題で困ったら、先ず専門機関や専門家(弁護士など)に、できるだけ早く相談するのが一番の良策です。

- 借金整理に関する相談先 -

  • 都道府県などの自治体の法律相談所

債務に関する相談では事実関係をよく把握してから相談に行くようにして下さい。

と言うのは、「借金がいくらあるのか分からない」などの場合には、せっかくの相談時間が無駄になるからです。

聞きたいことは事前にメモし、相談に必要な資料は用意して行くのが良いでしょう。

取り立てが心配

借金整理の手続きを取ると、債権者から、厳しい取り立てを受けるのではないか、心配する人もいるでしょう。

しかし、貸金業法の取立行為の規制では、弁護士に依頼して弁護士が受任した場合、或いは借金整理のために裁判所へ申し立て法的手続きを取ったことの通知を受けた場合等には、債権者は取り立てを行なってはならないとされています。

それでも、取り立てをする業者等がいる場合は、弁護士や警察に相談するか、監督官庁である金融庁或いは財務局、都道府県の貸金業担当係に苦情の申し立てをすることができます。

保証人がいる

保証人は、債権者と保証人との間の契約です。

借金した人が返済できない場合には、保証人が支払わなければなりません。

保証人がいる場合、返済ができないと、保証人に請求が行きます。

保証人が支払うと、その全額を借金した本人に請求(求償)することになります。

しかし、支払ってもらうのは難しいでしょう。

債務者本人が支払えない時に損害を被るのは保証人です。

例えば、自己破産によって借金の整理をする場合には、本人は免責が得られ借金はなくなりますが、保証人には借金した人に代わって支払いの義務が生じることになり、保証人にも支払能力がない場合には、自己破産せざるを得ない状況にならないとも限りません。

従って、債務者としては、返済ができなくなった場合、或いは借金の整理をする場合には、保証人への連絡は不可欠です。

ヤマス

保証人も支払えないという場合には、保証人を含めた借金整理も考える必要があります。借金の整理をする場合には、予め保証人にも相談して対応を考えておくと良いでしょう。

家族への対応

借金及び借金の整理では、原則として、家族への法律的な影響はありません。

つまり、借金も債務者個人の借金であり、借金整理も借金した個人の問題だからです。

任意整理などの場合に、返済のための一部金を家族から出してもらうケースがあります。

これは、法律的に家族だから出さなければならないというものではありません。

借金した本人が返済できなくなると、家族へ返済を求める場合があります。

これは、借主本人以外は返済の義務はなく、貸金業法の取立禁止行為でもありますので、断れば良いのです。

断ると脅すようなことがあれば、こうした取立行為は許されていませんので、警察に連絡すると良いでしょう。

ヤマス

代わって、お金を返済するつもりならば、業者の要求で支払うのではなく、借金している本人と話し合い、弁護士に依頼するなどして、本人と共に借金整理をすることをお勧めします。

借金した本人は、返済ができなくなると、電話にも出ず居留守を使いがちです。

しかし、こうした行為は、家族に迷惑を掛け、不信感を募らせる結果になります。

事実を話し、借金整理を真剣に考えて下さい。

職場での対応

借金が多いから、或いは債務整理をしたからといって、会社を解雇されるようなことはありません。

但し、借金のために仕事に身が入らずミスが多いなどの場合には、解雇されても仕方のないこともあるでしょう。

こうしたことにならないように、早めの借金整理が必要です。

ヤマス

尚、自己破産などの借金整理を会社に伝える義務はありません。官報に公告はされますが、官報公告を見ている人は少なく、後述する「差押え」でもない限り、会社に知られることは少ないと言えます。

給料の差押えは、合法的な債権回収の手段です。

給与差押えの上限は、原則として「手取り額の4分の1まで」です。

但し、手取り月額が44万円を超える場合は、33万円を超えた部分が差押えの対象になります。

取立屋が債務者の勤務先に行って債務者や同僚、会社などに迷惑を被らせることは、貸金業法21条及び割賦販売法に関する経済産業省通達に違反します。

また、取り立てにより会社の業務が妨害されることになれば「業務妨害罪」が成立する可能性があります。

さらに、会社側が「迷惑になるから帰ってくれ」と求めても帰らない場合には、「不退去罪」になります。

ヤマス

これらの罪で警察や検察庁に告訴でき、緊急の場合は110番通報して下さい。監督行政庁への苦情申し立ても効果的です。それでも勤務先への取り立てが続くようなら、裁判所に対し「取立禁止の仮処分申請」、損害を被った場合は「損害賠償請求」もできます。

借金整理後の生活再建術

借金の返済に追われていると、いつも返済金の工面のことが頭から離れません。

そして、どうしようもなくなり、借金を整理するという段階になるのですが、今度は借金整理の様々な問題で頭がいっぱいになります。

こうした状態では、借金整理が上手くいったとしても、その後の生活が不安です。

二度と借金地獄に陥らないためには、借金の整理と共に、その後のやり直しのための「生活設計」を早急に立てることが必要なのです。

ヤマス

「借金が整理できれば何とかなる」という甘い考え方は捨てましょう。借金整理をしなければならなくなった状況を反省することも大事ですが、「生活再建」こそが最も重要です。

但し、こうなった原因をはっきりさせて、反省をしておかないと、また同じことを繰り返すことになります。

借金の原因は様々でしょうが、「あの時はお金がなくて仕方がなかったんだ…」などと思わずに、謙虚に反省することです。

同じような状況の中でも、借金をせずに頑張っている人もいるのです。

ヤマス

収入以上の生活をしてはいませんか?借金整理はしました、しかし、「現在の収入ではやっていけません」では、せっかく借金整理をしたことが無意味になります。収入の範囲で生活できる計画が必要です。

今後は、収入と支出を把握して、支出が多ければ、生活の見直しを図ることです。

「現在の収入ではやっていけない…」と考えるのではなく、浪費はないかなどの検討が必要です。

生活再建のための今後の生活設計は、家計簿の見直しから行なって下さい。

意外と無駄があるものです。

特に、保険などの見直しを行うことです。

お金が足りないと、消費者金融などから借金をする人がいます。

当初は順調に返済しているのですが、収入の予定が狂ったり、予想外の支出があったりすると、借金の返済のために、他の金融機関から借金をすることになり、借金が借金を生みます。

こうした借金地獄の過程を、借金の整理をする人は十分知っている筈なのですが、つい、「また借りる」という人は多いのです。

それも、貸してくれるところは、段々条件の悪いところとなり最悪です。

借金は二度としない、そうした強い意志を持つことです。

そのためには、生活設計が重要です。

借金整理をした場合、財産的にはゼロ、或いはマイナスからのスタートとなります。

信用も殆どなくなり、銀行等からの通常の借り入れは困難になります。

そのため、経済的に再生するには、自分が働いて得た収入だけで、生活をすることです。

結局は、こうした地味な方法で頑張るしかないのです。

ヤマス

借金整理後の生活は、自分で生活の立て直しをしなければなりません。その過程で資金が必要だったり、努力しても立ち直ることができないようであれば、生活保護などの福祉制度を利用しましょう。

生活保護制度

生活保護制度とは、生活に困窮した人の最低限度の生活を保障しつつ自立を支援する公的扶助制度です。

日本国憲法25条の生存権を具体化した「最後のセーフティネット」と位置付けられます。

生活保護の支給額は、厚生労働大臣が定める最低生活費から世帯の収入額を差し引いた額が保護費として支給されます。

- 生活保護の種類と内容 -

スクロールできます
生活扶助食費や光熱費など日常生活費
住宅扶助家賃や住まいに関する費用
教育扶助義務教育に必要な費用
医療扶助医療に掛かる費用
介護扶助介護サービスの費用
出産扶助出産に必要な費用
生業扶助就労や技能習得の費用
葬祭扶助葬儀に必要な費用

保護を受けるには、以下の要件があります。

  • 預貯金、生活に活用されていない土地・家屋等があれば売却等して生活費に充てる
  • 働くことが可能な人はその能力に応じて働く
  • 年金や手当など他の制度で給付を受けることができる場合には、先ずその活用をする
  • 親族などから援助を受けられる場合は、先ず援助を受ける
ヤマス

生活保護の利用を希望する場合は、住んでいる地域を管轄する福祉事務所(生活保護担当)で説明を受けて下さい。

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金貸付制度は、低所得者世帯や高齢者世帯、障害者世帯などを対象に、生活の立て直しに必要なお金を貸し付ける制度です。

お金を貸すだけでなく、相談支援も併せて行う仕組みです。

実施主体は都道府県の社会福祉協議会で、窓口は市区町村の社会福祉協議会に置かれています。

生活福祉資金貸付制度の貸付額は資金の種類ごとに異なります。

厚生労働省の最新案内では、例えば次のようになっています。

スクロールできます
緊急小口資金10万円以内
住宅入居費40万円以内
一時生活再建費60万円以内
生活支援費単身は月15万円以内
生活支援費2人以上は月20万円以内
不動産担保型生活資金土地評価額の70%程度
不動産担保型生活資金月30万円以内

申込みや相談は、お住まいの市区町村社会福祉協議会が窓口です。

ヤマス

必ず借りられる制度ではありません。審査があり、目的外の借入れや条件に合わない場合は対象外です。また、他制度が優先される場合もあります。正確な条件は自治体や社協窓口で確認するのが確実です。

母子福祉資金

母子福祉資金は、正式には「母子父子寡婦福祉資金貸付金」と言い、ひとり親家庭などの自立と子供の福祉向上のために自治体が行う公的な貸付制度です。

都道府県や政令市などが窓口となり、学費や生活安定など複数の資金メニューがあります。

対象は、母子家庭の母、父子家庭の父、寡婦などです。

主な対象は次のような費用です。

  • 子供の修学資金
  • 就職や資格取得のための技能習得資金
  • 転職や就職準備のための就職支度資金
  • 引っ越しや生活立て直しに関わる資金
  • 事業を始めるための資金

資金の種類ごとに、限度額、据置期間、返済期間が決まっています。

ヤマス

申請先は、お住まいの都道府県や指定都市、中核市の福祉担当窓口です。実際の相談は、福祉事務所やひとり親支援の窓口で受ける形が一般的です。

まとめ

何らかの事情で支出が継続的に収入を上回っているとき、その赤字補填のために借金を続けていると、いずれ大変なことになってしまいます。

赤字補填のための借金だけならまだしも、その借金の返済のために借金をしなければならなくなるのです。

一社からの融資枠には限度がありますから、ある業者からの借り入れを返すために別の業者から借り入れ、その借り入れを返すためにまた別の社から…と、借入金額も借入先の数もどんどん増えていきます。

これがいわゆる「多重債務」の発生です。

多重債務が発生してしまうと、収入がドンと増えたり、親族などから好意の資金援助を受けられたりといった特別のことがない限り、債務者(借主)の独力でその状況を抜け出すことは大変難しくなります。

「返すために借りる」ことをエンドレスに繰り返すだけの、果てない借金地獄に落ちてしまうのです。

ヤマス

もちろん、そういう状況から債務者を救い出すために、法律によって色々な救済制度が用意されていますから、むやみに恐れることはありません。破産(破産法)や民事再生(民事再生法)がその制度です。

これらを利用すると、返しきれない借金がまるっきり免除になったり、減額した上で分割返済を認めてもらえたりします。

また、法律上の制度によらなくても、弁護士など専門家の力を借りて債権者(貸主)と私的に話し合い、元本や利息をカットしたり返済期限を延ばしたりと、負担を軽減する合意をしても良いのです。

そういうやり方(任意整理)も借金地獄を脱出するための有力な手段です。

ヤマス

多重債務に陥ると個人の力で抜け出すことはなかなか困難。しかし、法的な救済制度を利用するか、弁護士など専門家の力を借りて債権者との話し合いをすれば、窮境を脱することは十分に可能です。

前の項でも触れましたが、借金で苦しんでいる人を救うための整理手続きには次のようなものがあります。

「法的な」というのは、法律に定められた手続き通りに、裁判所の関与の下で進められる、という意味です。

「私的な」というのは、裁判所が関与せず、当事者同士の交渉で行うことです。

- 法的な整理手続き -

  • 破産

破産とは、裁判所の管理の下で債務者(借主)が持っているだけの財産を債権者(貸主)に分け与え(配当し)、返しきれない部分はもう返さなくて良くする(免責する)手続きです。

自己破産は、その破産を本人が自分で申し立てる場合の言い方です。

  • 民事再生

破産は手続きの開始時点で債務者(借主)に払えるだけのものを払わせ、それっきりで債権・債務の関係を断ち切ってしまう清算処理ですが、民事再生は、これなら債務者が払いきれるという程に債権をカットしたり期限を延ばしたりしてあげる手続きで、「返済の負担を軽くしてあげるから、それは必ず最後まで払いなさいよ」という整理法です。

ヤマス

債権者にある程度は泣いてもらうにせよ、債務者は最後まで払うことは払うのです。そのため、破産には一定の資格制限のようなペナルティがありますが、民事再生にはありません。

その代わり、破産するよりは債権者の受取額が多くならないといけないなどの条件があります。

  • 特定調停

調停は裁判所が自庁内に場を設けて当事者の話し合いを取り持ち、歩み寄りによる解決を促す手続きです。

特定調停とは、案件を借金問題の解決に絞った「特定の」調停です。

  • 任意整理

裁判所を介さず、当事者同士が話し合って支払い条件の緩和や変更を取り決める手続きです。

債務者本人が話し合いに臨んでも良いのですが、弁護士などのプロに依頼した方が、実のある結果になることが多いでしょう。

- 借金整理の方法 -

  • 任意整理 … 裁判所を介さず債権者と話し合って債務整理をする
  • 特定調停 … 裁判所を通じて債権者と返済方法を話し合う手続き
  • 民事再生 … 債務額を大きくカットして返済を楽にする法的整理
  • 自己破産 … 払えない借金を法的に清算するための制度
ヤマス

借金苦に陥った人が生活を立て直すためには、正しい状況認識と家族の協力が不可欠。そのことを前提とし、具体的な救済制度を知って、それを実際に活用するならば、必ず事態の改善ができます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次