悩める人セカンドライフを楽しく過ごすには?



第2の人生をどう生きれば良いのか?



こんな疑問・悩みを解決します!
- 定年後の生活プランの立て方
- セカンドライフの楽しみ方
- 充実した老後生活の送り方
はじめに
幸せな人生に必要なものは3つの「K」だと言われています。
何かと言うと、「健康」「金」「心=生きがい」のことです。
このうち「健康」と「お金」については、将来を考えた時に、どうしても不安になりがちなので、皆さん身体に気を付けて節制したり、なるべく節約して貯蓄に励んだりしますね。
しかし、最後の「心=生きがい」に関しては不要不急な感じがして、意外と蔑ろにされているような気がします。
たとえ、頑強な身体を持ち、経済的に恵まれた生活を送っていたとしても、心が満たされていなければ幸せとは言えません。
逆に、気持ちが満足していれば、幾分身体の具合の悪いところがあっても、多少懐が寂しかったとしても、意外と幸せだったりするのではないでしょうか。
幸せの定義は色々ありますが、その一つに「自分の価値観に合った生活をする」というものがあります。



「自分は何がやりたいのか」、「何が好きなのか」、「どういうことは嫌なのか」など、改めて自分に問いかけてみましょう。仕事や日々の生活に追われ、見失っていたものがあるかもしれません。
いつかはやりたいと思っていたこと、行きたいと思っていた場所、中断してしまった趣味、もっと親しくなりたかった人等々、思い出してみませんか。
そして、何故そのことを行動に移さないのか、その理由も考えてみて下さい。
人は年老いた時や死を目前にした時には、やってしまった失敗より、「やろうと思えばできたのにやらなかったこと」により大きな後悔の念を抱くのだと言います。
定年後の生活設計では、先ず、自分がどのような今後の人生を送りたいか、ビジョン(未来像)を描いて下さい。
読書三昧で今後の生活をしたい人、海外の観光地を巡りたい人、定年後も仕事をしたい人など、様々なビジョンがあることでしょう。



私たちの命には限りがあります。この人生が終わる時に後悔せずに済むように、定年後(第2の人生)の特権の一つである「自由」を遠慮なく享受しておきましょう。
趣味に生きる



定年後に「生きがい」を求めて四苦八苦する人は意外に多いものです。そんな人には、自分の趣味を徹底的に追求することが良いでしょう。好きなことは苦になりませんし、長続きもします。
趣味というと大層なことと考えてしまう人がいます。
「そんな高尚なものは無い」と答える人もいるでしょう。
確かに、趣味というと、俳句・絵画・陶芸・ガーデニング・歴史研究・宗教活動・工芸品制作、野菜作り等々、何となく生真面目に考えてしまう傾向があるようです。
実はそれほど大袈裟に考える必要はないのです。
趣味とは、自分の好きなこと、或いは青春時代に好きだったことと考えれば、誰にでも必ずある筈です。



趣味が見つかったならば、直ぐに実践することは絶対条件です。うだうだと考えずに、とにかく実行することです。このとき、大事なことは、他者の存在を意識し、他者との関わりを重要視することです。
例えば、絵を描くことが趣味とします。
自分だけで好きな絵を描いていたのでは駄目なのです。
他人に自分の絵を評価してもらうことが必要なのです。
評価してもらえれば嬉しいし、更に創作意欲も増します。
人間には「評価される」ことが必要なのです。
本能と言っても良いでしょう。
これが「生きがい」となるのです。



「趣味に生きる」ということは、新しい人間関係の創造の場と考えて下さい。会社員時代とは違う、新しい人間関係が日々創造できる場としなければなりません。
そういう意味では「自己完結型」の趣味はお勧めできません。
映画鑑賞や読書などがそれです。
但し、サークルなどを作り、同好の士を集めるという方法もあります。
人が集まることにより、同人誌を作ろうなどの新しい展望も出てくることになります。



大事なことは、好きなことをしながら、「新たな人間関係を構築」することなのです。他者との繋がりのない趣味は長続きしませんし、生きがいとは決してなりません。
生涯現役で通す
多くのサラリーマンは「定年まで」と思い必死で頑張る人が多いようです。
しかし、定年のない会社もありますし、また、弁護士や税理士などの国家試験の有資格者(士業)に定年はありません。



こう考えると、定年は一つの区切りと考えて、生活費が必要だったり、まだまだ働きたいと思えば、働き続ければ良いのです。但し、高齢者はなかなか企業が雇ってくれないので、資格を取るなどの勉強は必要です。
生涯現役を望む人は多くいますが、たいていの人は挫折してしまうのが現実です。
それは会社の組織人間としての習性を残したまま、定年退職を迎えてしまうからです。
人は誰でも、バリバリ仕事をしていた現役時代の最盛期を基準にして考えてしまいがちです。
でもそれは無理なのです。
パワーもエネルギーも現役の若手に勝てる筈がないのです。
もっと余裕を持って、経験に裏打ちされた柔軟さを発揮してこそが、定年世代の真価なのです。



会社という組織に沿った発想、行動は全て捨て去る必要があります。それを離れて、頭の切り替えができるか否かが「豊かな老後」を送るための最大のポイントなのです。
老人たちが集まるサークルなどで、最も嫌われるのが「現役時代の自慢」をする人です。
幾つになっても現役時代の価値観から離れることができない、つまりは現実を豊かに生きていないということなのです。
このような老人にならないためには、新たな価値観を持つことは生涯現役を貫くためにも絶対必要なことです。



生涯現役を続行するためには、「現役時代のキャリアを活かす」「全く新しいことを始める」の2パターンがあります。現実的で容易なのはキャリアを活かす選択ですが、現役時代とは違った発想が必要になります。
親会社から子会社に移り、同種の仕事を続行するというケースでも、現役時代とは同じような仕事はできません。
あくまで「若手のサポート役」に徹する気構えが必要です。
その意味では、全く新しい仕事を始める方が気持ちの切り替えは容易かもしれません。



現代は、「新しい仕事」の市場は広がっています。資格を取るも良し、興味がある世界に向けて会社・NPOを立ち上げるのも良いでしょう。培ったビジネス感覚を活かせば、新しい世界が開ける筈です。
生涯を会社で過ごせる人は殆どいません。
現実的には、キャリアを活かし、新しいビジネスシーンを展開する必要があります。
その時に大事なことは、「現役時代の意識を捨てる」ことです。
現役時代の伝手を頼り、新しい事業にチャレンジする場合は、現役時代とは違う自分を演出する必要があります。
かつての肩書に甘えず、新事業主として自らをアピールしなければなりません。



しかし、卑屈になってしまうと事業は上手くいきません。見栄や体裁を捨て「前向きに取り組む姿勢」を謙虚にアピールすれば良いのです。
資格を取得する
定年後に仕事を続けていくためには、資格は大きな武器になることは間違いありません。
その際は、自分のキャリアと関係のある資格を取ることがコツです。
全くキャリアと関係のない資格でも良いのですが、「資格はあるが実務経験がない」では、若い人と比べて大きなハンディを背負うことになります。



実際の営業活動でも、無理せず、焦らず、ガツガツしない姿勢があると、逆に顧客開発に繋がるようです。熟年世代らしい「余裕」が顧客から信頼されるのです。
資格としては、何と言っても「国家資格」がベストですが、民間資格でも信用のある資格ならば通用します。
では、これからどんな資格を狙えば良いのでしょうか。
それは、セカンドライフでどんな仕事をしたいのか、ボランティアなどの社会参加をしたいのかといった、あなたの描く将来次第と言って良いでしょう。
資格取得を考える際、その資格が実際にどこまで世の中のニーズがあるのかも重要です。



ニーズは世の中の時代の流れもありますので、一概には言えませんが、一番分かりやすいのは、ネット・新聞の求人欄や求人チラシを見てみることです。
例えば「宅建資格取得者別手当」や、「簿記2級以上優遇」などの条件が書いてあると思います。
この部分に注意して、求人欄を見ていけば、凡その世の中のニーズは分かってくるのではないでしょうか。
怪しげな「資格」や「学校」などが多いので、よく研究して引っ掛からないように気を付けたいものです。
定年起業をする
定年起業を考えている人が多いのは、1円で株式会社を作ることができるようになったり、NPO法人の活躍もあり、簡単に「事業体」を作れる環境が社会的に整備されてきたからでしょう。
しかし、最も大きな原因は、60歳や65歳の定年時にまだまだ余力を残している人が多いからです。
と同時に、年金だけでは将来食べていけない不安もあるからだと考えられます。
また、起業をしたいと思う人の中には、仕事がなくて、それなら起業しようか、という人もいるようです。
IT(AI)時代の現代では、事務所などを構えなくても、自宅で簡単に起業も可能です。
定年退職した後に起業する人は正確なデータはありませんが、各種保険会社、シンクタンクの調査によると年々増加の傾向にあることは間違いないようです。
その理由としては、生活資金を稼ぐと共に、「生きがい」を求めてという回答が多いようです。
その際、成功例が多いのは、現役時代のキャリアを利用した起業です。
最も簡単な話は、退職後も技術コンサルタントとして現役若手の指導に当たったり、経理のプロとして子会社の経理を担当するという例です。
現役時代の仕事の延長線上にあり、気を付けないと定年延長のような形になってしまいます。



これだと、真の意味の起業とは言えませんし、会社の都合でいつ契約を切られるかもしれません。起業で大事なことは、「サラリーマン時代と縁を切る」という強い決意です。
現役時代の会社とは、取引先の会社というくらいの意識変革が必要です。
元の会社との関係に甘えず、現役時代の自分とは違うというアピールは必要ですし、実際にも自分の仕事に新たな付加価値を付ける努力が必要になります。
取引先の開拓、技術や企画の増強などを常に前向きに研究することにより、真の起業家になることが可能になります。



キャリアを活かすにしても、全く新しい業種で勝負するにしても、起業のための必須条件は「応援してくれる人」を如何に多く作るかにかかっています。つまりは、濃密な人間関係をどれだけ作るかが、起業の成功の是非を決定します。
人が多く集まるということは、それだけ事業や人物に魅力があるということですし、それに連れて情報(ノウハウ)も自然と集まってくるからです。
人付き合いが苦手という問題ではありません。
事業に対する熱い思い、人に対する優しさや誠意さえあれば、人はそれだけで自然に集まってきます。



ビジネスは営利事業ですが、「社会的な貢献」という視点は忘れてはいけません。定年退職者の起業は特にそうで、社会や人間への貢献の意味が強ければそれだけ成功の確率は高くなります。
定年起業の場合は、人の協力が欠かせません。
熟年世代のこのような思いは、人の心を打ちますし、協力する人は必ず現れてくるものです。
ボランティア活動
ボランティア活動とは、市民一人ひとりが自らの自発的な意思で、地域や社会、弱者のために貢献するもので、活動の形は個人で動くもの、グループで動くもの、NPOとして活動するものなど様々です。
会社や家族、自分のために必死で働いてきた定年退職者にとって、自らの経験や知識を地域や社会のために役立てたいと考えることは理解できますし、社会にとっても意義があることだと思われます。
ボランティア活動成功の鍵は、「自発性」と「連帯性」だと言われています。



定年退職者の中には、以前の肩書だとか、キャリアを話したがる人がいます。ボランティア活動では、これはタブーです。特に婦人はこれを嫌がりますので、これだけで「浮いた存在」になってしまいます。
肩書やキャリアではなく、一人の市民としての参加がボランティアの基本です。
ボランティアと一口に言っても、その活動は多岐にわたっています。
- 街づくりのための活動
- 自然や環境を守る活動
- 健康や医療に関する活動
- 芸術・文化・教育に関する活動



どのようなボランティア組織が自分の好みに合っているか、活動状況はどうかなどをチェックして、参加するボランティア団体を決定すると良いでしょう。
生涯学習で自分を高める
ビジネスの現場で感じていたことを学問の場で検証したり、専門的な研究をしたいと考える定年退職者は増えています。
或いは、現役時代の仕事とは関係なく、以前から興味を持っていた世界(分野)を、専門的に勉強したいという人も非常に多くいます。



定年後に大学へ行く人、資格取得のために専門学校に通う人など、中高年の学習意欲は旺盛です。市区町村、大学が主催する公開講座は多く、体験学習をすることは容易になっています。
また、少子高齢化が進んでいるため、広くシニアに門戸を開いた大学も多く、勉強をしやすい環境は整ってきました。
定年退職後に改めて勉強を始めた人の多くは「楽しい」と言います。
確かに、誰かに押し付けられたわけでもなく、自分の好きなテーマでの勉強なのですから、楽しい筈です。
しかし、忘れてはならないことは、勉強を「楽しい」からと漠然と続けている人は、決して長続きしません。
「何のための勉強か」という明確な目的意識を持っている人が結果的には長続きしますし、大きな成果を上げることになります。
勉強を自己目的化してはいけません。
勉強したことを「社会に還元しよう」という視点こそが決定的に大事なのです。
社会との結び付きを視野に入れることによって、勉強は輝きを増しますし、新たな人生を切り開く力となります。



現役時代のビジネスを学問的に捉え直すことは、自らのキャリアに付加価値を付けることですので、結構長続きしますし、自己満足に陥ることはありません。ビジネスとは社会そのものだからです。
逆に、興味があることを勉強したいという人は、自己満足に陥らないためにも社会や人との関係性を常に意識しておく必要があります。
学びたいことが決まったら、行政(都道府県・市区町村)の生涯学習を担当している部署に聞いてみましょう。
ホームページなどで検索すると簡単に見つかる筈です。
様々な公開講座が開かれていますので、先ずは体験学習から始めるのが良いでしょう。
大学で本格的に勉強するという手もあります。
どの大学でも、勉学意欲の高い社会人学生への門戸開放は積極的に行なっています。
しかし入学後は、一般学生と同じ内容の授業、同じ学費というケースが多いことは知っておく必要があります。
大学入学以外にも、通信教育や各種の講座に参加するなど、定年退職者が勉強しようと思えば、多くのチャンスがあります。



大事なことは、学ぶことを、生涯にわたって「永続的に続ける」という覚悟です。大学に入り卒業することだけが目的になってしまうと、卒業した途端にボケが始まってしまいます。
例えば、歌を習えば人に聴かせたくなります。
褒められ、感動してもらい、できれば収入になれば最高でしょう。
勉強するということも同じです。
人に喜ばれ、感謝され、褒められ、できれば収入になることを目指すべきなのです。



人間は、他者との関係の中でしか「生きがい」を見いだすことはできません。勉強とは生きがいを見つける道なのですから、社会との関係こそが重要なのです。
田舎暮らしを満喫する
定年退職したら、田舎で静かに暮らしたい…、こんな思いを描いている人は少なくありません。
自然の中での野菜作りや魚釣り、美味い空気に静かな環境など都市にはない安らかさがあることは確かです。
反面、地域に溶け込むことの難しさ、交通・買い物の不便さ、自然の苛酷さなど、厳しさは覚悟しなければなりません。
自分は、なぜ田舎暮らしをしたいのか、どのような方法が可能なのかを明確にイメージします。
田舎暮らしと言っても、実に多彩ですので、ある程度類型化してみます。
「週末田舎暮らし型」「子育て型」「セカンドハウス型」「Uターン・Iターン型」など色々あります。
定年退職者に多い型でも幾つかに分類できます。
「定年帰農型」「完全移住型」「滞在期間限定型」など、田舎に住む形態は多種多様です。



暮らし方を見つけるのが成功のポイント!どのような形で田舎に住むかは、「田舎で何をしたいのか」という貴方のイメージによって決まるわけです。
具体的には、別荘代わりに住むのか、ガーデニング、陶芸、或いは山登り、釣りなどをしたいのか、どんな生活をしたいのかを決める必要があります。
釣りをしたい人は海岸、山登りの人は山間の地域、という程度なら誰にでも見当は付きます。
ここで大事なことは、業者の言うことを鵜吞みにして直ぐに決めないことです。
また、業者の信用度もチェックしなければいけません。
そして、現地に実地検分に出かけることは当然ですが、最低でも5カ所以上の候補地に出かけて下さい。
そうすると、段々「目が肥えて」きますので、自分のイメージに合った場所が決まる筈です。



注意すべき点は、価格だけで住む場所を決めないことです。反対に、住みたい場所を決めてから、手持ち資金で可能な物件を探す方が失敗がありません。
基本的には、自治体は当てにすることはできません。
過疎地の市町村では、定年退職した中高年者の転居を優遇する行政サービスを行なっているところもあります。
ですが、基本的には「若い働き盛りの世代」を迎え入れたいというのが本音です。
それでも、中には年金生活者を積極的に迎え入れようという自治体もありますので、行政サービスの内容をチェックすることは無駄にはなりません。



田舎暮らしで大事なことは、地域コミュニティーとの付き合いです。人里離れた山奥や別荘地に住むのでない限り、地域との付き合いは欠かせません。最初に悪印象を持たれたら「都会から来た変わり者」として、爪弾きされてしまいます。
地域とは深い関係を持ちたくない、というわけには田舎ではいかないのです。
地域に溶け込めない田舎暮らしは絶対に破綻します。
地域に溶け込みさえすれば、現役時代の知識やスキルが役に立ち、思わぬ将来が展開する可能性もあります。



田舎では、殆ど仕事はないと考えて良いと思います。どのような生活設計をするのかは、大事なことです。生活設計は大別すると、以下の3つに分けられます。
- 年金だけで生活する
- 年金プラスアルファの収入
- 農業で自立する
田舎での収入を考えていない人は、何の問題もないかもしれません。
3の完全農家を目指す人は、次の項目で詳しく紹介します。
問題はプラスアルファの収入を考えている人たちです。
田舎で収入を得ることはなかなか難しいからです。
地域に如何に溶け込むか、成否はこの一点にかかっています。



地方移住を検討する際には、メリット・デメリットを十分に検討する必要があります。いきなり地方に退職金を使って家と土地を買うというようなことはしない方が良いでしょう。
就農する
ある生命保険会社の意識調査では、定年退職者の「田舎好き」は約6割以上だったと言います。
この中には、単なる「自然が好き」という人もいるでしょうが、本格的に農業をやって老後を「価値あるもの」にしたいと真剣に考える人も多いのです。
本格的就農者が4万人もいるということは、田舎暮らしを望む人も加えると、中高年の田舎志向は単なる田舎ブームと呼ばれるレベルではないと思われます。
現実的には、農業で食べていくのは厳しい現実があります。
乱暴に言えば、年収数百万円を稼ぐには、最低でも1haの農地が必要と言われています。
1haの農地を取得するには、場所にもよりますが数千万円は必要でしょう。
大都会近郊や便利な土地では、その数倍は必要になります。



つまり現在では、大都会近郊で農地を取得し「農業で生計を立てる」ことは、採算性の面からは不可能になっているのです。
先ず最初に、都道府県の「新規就農相談センター」に相談しましょう。
就農に関するノウハウ、新規就農希望者を支援する方策、農業技術の習得、農業機器・施設の取得などの相談に応じてくれますし、具体的な方法までも指導してくれます。
また、就農に対する様々な制度資金の確保にも力を貸してくれます。
どのような作物を作りたいのか、どこの地方が適当か、農地確保に必要な農業委員会への斡旋相談にも親切に乗ってくれます。



どの地で農業をやるか、は最も重大なことです。寒冷地で農業を始めたら、一年の半分は農業ができません。また山間部では狭い農地のため、目的の作物は無理かもしれません。
就農で最も大事なことは、「どの作物を作るのか」なのです。
そのためには、最適な農地を選ぶ必要があります。
農業をするということは、単なる田舎暮らしとは違います。
農地を囲む農村で生きるということです。
農村とは濃密な地域共同体です。
合理性ではなく、人間関係で全てが決定する情緒社会であることを理解する必要があります。
例えば、農地の売り買い、賃借は経済合理性で決まるわけではありません。
「あの人が気に入ったから売ってあげる」「信用できるから貸してあげる」という世界です。
新規就農者は、地元の農家から教えてもらったり、手助けしてもらわなければ満足に作物も育てられない筈です。
そのためには、濃密な農村の人間関係の中で信用を勝ち取る努力は何にも増して大事なことになります。
海外に移住して生活する
日本よりも物価が安く気候が温暖な国に移住したいと考える人もいるでしょう。
豊かな自然、安くて美味しい果物、快適な住環境が年金受給額だけで十二分に実現できる、これが海外移住の最大のメリットです。
さらに、過去のしがらみとは無縁に、自分の好きなことを目一杯楽しめることも魅力ではあります。



しかし現実的には、「夢破れ」帰国してしまう人は多く、あまり知られていないことですがメンタル不調者、自殺者もかなり出ています。収入、税金、健康、保険、生活習慣、食事など、多くの困難があり、「移住先に馴染めない」ことも理由の一つです。
さらに、投資、利殖、事業などの失敗、詐欺に遭うなどの問題もあります。
定年退職者が海外移住を考える場合は、手持ち資金、年金受給額を基礎資金として、利殖、投資、預金金利などは当てにしない計画を立てることが肝心です。



国によっては、預金、投資などを行うと、居住条件が良くなったりすることがあり、移住代行会社などで勧められることがありますが、止めた方が無難です。
海外移住する場合、日本での拠点を完全に無くす移住と、拠点を維持しつつ海外生活を楽しむロングステイかを決めなければなりません。
日本には二度と戻らない、強い決意をもって移住する人もいます。
ただ定年後移住に成功した人の多くは、日本に根を残しています。
例えば、健康保険の問題があります。
海外の医療費は驚くほどの高額ですし、健康保険も同様です。



長年、日本で保険料を払っていたわけですし、利用しない手はありません。欧米での生活者の中には、歯の治療のために帰国する人も多く、往復の交通費を払っても元は取れるという現実があります。
また、先祖のお墓などの問題もありますし、年金受給は日本からという現実もあります。
移住は大問題ですので、決して一度に無理やりクリアしようとしないことです。
移住先では様々な困難があります。
それに比べれば、日本国内での諸雑務など何ということもありません。
何の苦労も心配事もない海外移住などないのです。



移住先での自分の目的はハッキリ決めておかなければなりません。「何となく好き」などは絶対ダメですし、景色が気に入ったなどは論外です。将来何がやりたいか、こそが大事なのです。
何かをやるための移住という「目的意識」こそが移住を成功させるか失敗に終わるかの鍵になります。
移住先での住居費、物価、光熱費などの諸経費を調べることは当然として、預金金利、医療費、健康保険料などをチェックします。
そして大事なことは、移住を委託する会社・NPOなどでは複数会社に見積もってもらうことです。
決して人任せにしない、これこそが移住の最低条件です。



とは言え、海外移住となると先行きが不安で、なかなか実行できないかもしれません。その場合は、「ロングステイ」で1か月程度のお試し滞在をしてみましょう。
地域のコミュニティに参加する
現役の間は仕事に追われ、なかなか近所の人と交流する機会がなかったかもしれません。
また、住み替えをした場合など、新しい環境で近所付き合いが億劫になる人もいるでしょう。
医療技術の進歩などによって日本人の平均寿命は延び続けており、2050年には日本人の平均寿命は男性で84歳、女性では90歳を超えると予想されています(厚生労働省・高齢化白書)。
リタイア後もまだまだ長い残りの人生を楽しく、安心して暮らすためには、地域と繋がりを持っておくことが大切です。
日頃の防犯や災害時の助け合いはもちろん、老後の時間を一緒に楽しめる仲間ができれば、老後の生活もより充実するでしょう。
社会人として働いている間に得た多くの知識を、社会や地域のために役立てることを考えてみても良いでしょう。



地域で仲間づくりをするには、地域のコミュニティに参加してみるのがお勧めです。全国各地には、60歳以上の高齢者が地域ごとに集まって自主的に活動する「老人クラブ」があります。自治体からの支援を受け、町内会が運営しています。
地域の清掃や登下校の見守りなどの「ボランティア活動」、囲碁将棋や手芸、カラオケなどの「趣味の活動」、健康体操やグラウンドゴルフ、ウォーキングなどの「スポーツ活動」などを自主的に行なっています。
老人クラブに限らず、地域で活動しているサークルなどもありますので、市区町村のホームページなどで検索してみましょう。
カルチャースクールやスポーツジムなどで、同じ趣味の仲間を見つけるのも方法の一つです。
現役の頃から興味はあったけれど、時間がなくてできなかったことを始めてみても良いでしょう。
社会活動へ参加し、新たな友人を得ることで、生活により張りを持たせることが期待できるのです。



災害対策のためにも近所付き合いは大事です。充実した老後を送るための仲間を見つけ、リタイアした今こそできることを始めましょう。
まとめ
サラリーマンの中には、定年を目標に仕事をしてきた人もいるでしょう。
そして、老後はのんびりと暮らす、これも一つの定年後の姿です。
これとは別に、定年後も働かなければならない経済状況にある人もいるでしょうし、会社勤務の時はやれなかったことを定年後にやりたいと考えて実行する人もいるでしょう。
しかし、定年後の第2の人生については、これまでの人生における学校や会社といった、ある意味では社会が与えてくれた生活はなく、結局は、個々人が、どのような定年後の生活をしたいかを設計して、実現していくしかないのです。
また、その生活設計は往々にして、理想的なことを考えがちですが、病気などの不測の事態に対しても、対応できるような柔軟なものであってほしいと思います。
そのためには、無理があれば、いつでも変更する気持ちを持っておくことです。



そこで、自分が定年後にどう生きたいかという「ビジョン」を持ちましょう。ビジョンですので、これは漠然としたものでも構いません。本当にどう生きたいか、考えれば、誰にでもある筈です。
妻と仲良く定年後を暮らしたい、それも良いでしょう。
若い頃の夢を叶えたい、それも良いでしょう。



今までは、一部の人を除き、通常は学校、就職、会社員といったレールの上を歩いてきたのですが、そうしたものは定年後には存在しないことを自覚して下さい。第2の人生は、それこそ「あなた次第」なのです。
但し、現実的な生活もありますので、後は、それをどのようにすり合わせるかを考えれば良いのです。
敢えて「ビジョン」と言ったのは、ガチガチのプランを立てることではなく、第2の人生の大きな目標を立てて、現実的な対処はその後に考えてほしかったからです。
定年後の生活はできれば「豊かで夢のあるもの」にしたいものです。
が、定年後の第2の人生を豊かに送るためには、①健康であり、②一定の生活費があり、③生きがいがあることが大切です。
また、定年後、以上の3つの条件を満たしていても、いずれは体力が衰えて病気になったり、定年後の一定期間は生活費も十分だったのが底を突くことも考えられます。
こうした状況が起こり得ることも想定して、生活設計を立てておくことも重要です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


