
株式投資ってどんなもの?



ETF(上場投資信託)ってどんなもの?



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- 株式投資の仕組み
- ETF(上場投資信託)の仕組み
- 選択のポイント
株式投資
株式投資の仕組み
株とは、企業が資金調達などを目的に発行する有価証券で、国内の株式市場(東京株式市場)では、日々約3900種もの株(銘柄)が取引されています。
株式投資とは、企業の株式を買ったり、売ったりすることです。
個別株投資とも言います。



株式会社が発行する株券を購入すれば、その企業が獲得した利益の一部を受け取ったり、株主総会に出席して、経営に参画する権利が得られます。この権利に投資することが株式投資なのです。
株式投資は、預貯金や国債などよりもハイリターンを期待できますが、株価が大幅に下落するリスクや企業の倒産で株式が無価値になるリスクもあるハイリスク商品です。
1社だけに多額の資金を集中投資するのは避け、複数の業種や銘柄に分散投資するのが望ましいとされます。
株式投資で狙える主な利益
株式投資によって得られる主な利益には、「値上がり益」(キャピタルゲイン)、「配当金」「株主優待」(共にインカムゲイン)があります。
- 値上がり益 … 買った時より株が高く売れたら… (キャピタルゲイン)
- 配当金 … 配当金を出せる企業なら… (インカムゲイン)
- 株主優待 … 株主優待制度を設けている企業なら… (インカムゲイン)
株の売買で儲ける
値上がり益は、買った時より株価が上昇した時に、株式を売却することによって得られる売買差益のことです。
これを「キャピタルゲイン」と言います。



株は、安く買い高く売るのが基本。その差が利益になるということです。
株の配当で儲ける
配当金は、会社が得た利益を株主に還元する際に分配されるものです。
配当金などによる利益(インカムゲイン)は、株を保有する株主が定期的に得られる利益です。
企業は事業拡大のためなどに株を発行し、資金を調達します。
配当金はその見返りのようなもので、株を買った人に対し、利益の一部が支払われます。
配当金は、保有する株数によって受け取り金額が変わります。
- 配当金×保有株数
例えば、1株当たり10円の配当金なら、100株保有する人は1,000円、1万株持つ人は10万円の収入を得られます。
業績が悪化すれば、配当が出なくなったり、減らされたりする場合もあります。



但し、国内市場(東京証券取引所)に上場している全ての銘柄に配当金があるわけではありません。
株主優待で得する
株式投資には、値上がり益や配当金だけでなく、株主優待を受けることができるというプラスアルファの楽しみもあります。
株主優待制度を導入している企業は現在、1200社を超えています。
株主優待は、制度を設けている企業が自社製品や各種優待券、株主限定グッズ、食料品などの特典を株主に提供するものです。



言わば、株主への感謝の気持ちを込めた「贈り物」です。これも配当金のようなインカムゲインの一種と言えるでしょう。
優待品の内容は様々です。
例えば、食品メーカーなどでは、自社商品の詰め合わせなどを提供しているケースがありますし、飲食店関連の企業では、自社のチェーン店で使える割引券や無料券を提供している企業もあります。
また、自社商品とは関係なく、カタログギフトやQUOカードなどを提供する企業もあります。



株式に投資しながら、食料品や金券をもらって家計の一助にする、レストランなどの優待券を受け取って家族で食事に行く、といった楽しみ方ができます。
株主優待も、企業の業績が悪化すれば、購入時にあった株主優待自体がなくなる場合があります。
尚、全ての企業が株主優待制度を設けているわけではありません。
いずれにしても、配当金や優待品を定期的に出せるということは、それだけ経営が安定していると評価でき、長く持てる株を探すポイントにもなります。



配当金額や株主優待の内容は証券会社のウェブサイトなどで確認できますので、調べてみると良いでしょう。
株主優待についてもう一つ押さえておきたいのは、優待品を受け取るためには、受け取る権利が発生する日に株主でなければならないということです。
この日のことを「権利確定日」と言います。
優待品を受け取れる株主は、権利確定日の市場が閉じた時に株を保有していた人です。
そのため、前日に売った人や、当日の市場が閉まる前に売った人は優待品を受け取れません。



優待品や配当金を受け取りたい場合は、その銘柄の権利確定日を確認しておくことが重要です。
実際に株主優待が自宅に届くのは、一般的に企業の決算が終わってから約2~3か月後です。
3月決算の企業の場合、優待品が届くのは5月下旬~6月頃が目安となります。
決算が終わっても、すぐに自宅に届くわけではないので注意しましょう。
株価の値上がり要因
では、なぜ株価が動くのでしょうか。
主な要因としては、買い手(需要)と売り手(供給)の力関係があります。
例えば、人気商品や希少な商品などは買い手が多くなります。
中には「高くても買いたい」「1,000円高くても欲しい」と考える人もいるでしょう。
株も同じで、需要が大きい銘柄ほど値上がりしやすくなります。
業績が良い、大きな成長が見込める、ヒット商品が出た、配当金が多いといった要因により、買い手が増え、株価が上がるわけです。



企業に関するニュースを受け、投資家が「株価上昇が期待できる」と判断すると、需要(買い手)の力が強くなり、株価が上昇します。
逆に、業績不振の企業や不祥事などがあった企業などは「安くても良いから処分したい」と考える株主が増えます。
不人気の商品をバーゲンセールするようなものです。
結果、需要よりも供給の方が強くなり、株価が下がるのです。



このような性質があることから、株式投資では企業の業績や成長性などを精査することがポイントになります。
また、権利確定日前は優待品を目的に株を買う人が増えやすくなるため、株価が上がる傾向があります。
逆に、権利が確定した翌営業日(権利落ち日)は、権利を取った後に別の銘柄に投資しようと考える人が増えるため、株価が下がる傾向があります。
株式の購入と売買
株式は証券会社を通じて売買できます。
株式を買うのに最低限必要な購入金額は、株価と単元株数を掛けた金額になります。
- 株価(円)×単元株数(株)=最低購入金額(円)
購入時と売却時に株式売買手数料を証券会社に払いますが、投資信託の運用管理費用のような保有コストは掛かりません。
売買手数料は証券会社によって異なります。



一般的にネット証券が安く、店舗を構える従来の証券会社は高めです。証券会社を選ぶ際は、こうした手数料なども比較して検討すると良いでしょう。
上場している株式の売買は、株式市場が開いている時間に行われます。
東京証券取引所の取引時間は、平日の午前9時~11時30分、午後12時30分~15時30分です。
午前の取引は「前場」、午後の取引を「後場」と呼びます。
それ以外の時間帯や土日、祝日、年末年始は売買できませんが、ネット注文などを利用すれば、売買注文はいつでも出せます。
株価が割安がどうかを測る代表的な投資指標に、「PER(株価収益率)」、「PBR(株価純資産倍率)」があります。



銘柄選定に使われる理論的な投資尺度ですが、株式投資をするなら、知っておくと良い用語です。簡単に説明すると、例えば「PER10倍」とは、「現在の利益が10年間続けば、10年間で元が取れる」ということです。
ただ、50代から投資デビューする初心者の場合は、慣れない指標のPERやPBRなどよりも、その企業が配当を出しているか、赤字は出していないか、業績予想は良いのか、などを判断材料にして良いでしょう。
こうした業績などを知る資料として、「決算短信」があります。
各社ホームページで公開しており、売上高や経常利益、業績予想を始め、配当金の実績や予想も確認できます。
一冊に全銘柄の情報を載せた「会社四季報」などを参考にするのも良いでしょう。
チェックしたい銘柄がたくさんある場合などにも便利です。



尚、老後資金を確保する手段として株式投資を考えているなら、銘柄を選ぶ際は配当金を出している企業から選ぶのが無難と言えます。
ETF(上場投資信託)
ETFの仕組み
ETF(上場投資信託)とは、株式と同じように証券取引所に上場している投資信託のことです。
正式名称の「Exchange Traded Fund」の頭文字を取って、ETF(イーティーエフ)と呼ばれています。
証券会社を通して運用する商品である点や、投資のプロに運用を依頼するという点では、ETFも通常の投資信託と変わりありません。
ただ、ETFは市場の変化を受け、リアルタイムで売買することが可能となっています。
この点、通常の投資信託より有利と言えるでしょう。
ETFはTOPIX(東証株価指数)や日経平均株価などの株価指数を始め、債券指数、商品指数、海外の株価指数などの指標に連動するよう、投信会社によって運用されています。



簡単に言えば、インデックス運用の投資信託が株式市場に上場していると考えて良いでしょう。一般的に株式よりもリスクが抑えられており、初心者にも比較的分かりやすい商品と言えます。
ETFの構造そのものはシンプルで、例えば、日経平均株価と連動するETFは、日経平均株価の計算に用いられている225銘柄を組み入れています。
TOPIX連動型も同じで、TOPIXを計算する約2000銘柄を組み入れます。
そのような構造にすることで、ETFの値動きが、対象とする日経平均株価やTOPIXと連動するわけです。
また、日経平均やTOPIXと連動するETFは、市場全体の平均値で値動きしますので、個別銘柄を買う場合と比べてリスク・リターンが小さくなります。
ETFも投資信託の一種なので、運用で得られた収益の一部は、分配金として投資家に支払われます。
但し、金ETF、商品指数ETFには分配金はありません。
分配金を得るには、権利確定日に保有しておく必要があります。



初心者が直接投資するには難易度が高い対象に少額から投資できるのもETFの利点です。海外の取引所に上場しているETF(海外ETF)も日本の証券会社を通じて売買できます。
ETFのメリット・デメリット
一般的な投資信託の中で単位型と呼ばれるものは、投資家から資金を集める期間(募集期間)が設定されます。
この期間に集まった資金を基に実際の運用がスタートし、期間を過ぎた場合は購入できません。
また、いつでも買える追加型(オープン型)タイプの投資信託も、売買できる機会は1日1回のみです。
市場が閉じた後にその日の基準価額が確定し、売買が成立する値段も、その価格が出るまで分かりません。
そのため、急に現金化する用事ができたり、相場の急変に合わせて売買したい時などに対応できません。



一方、ETFは株式市場に上場していますので、市場が開いている時間帯であれば、「いつでも」「何度でも」売買できます。株式市場のように、「指値注文」などができるのもETFの特徴です。
ETFはインデックス型の投資信託の一種で、日経平均株価やTOPIXなどの指数と連動するように設計されています。
そのため、銘柄入れ替えの手間などが掛からず、信託報酬などのコストが安く抑えられています。
この点は、長期保有したい人にとってメリットと言えるでしょう。
また、日経225採用銘柄や東証プライム上場銘柄など多数の銘柄に投資しますので、分散投資効果が高いのも特徴です。
さらに、値動きが把握しやすい点も特徴と言えるでしょう。
例えば、日経平均株価やTOPIXなどの指標は、日々の経済ニュースなどの中で報じられます。
手間を掛けて調べようとしなくても、少しニュースを意識するだけで自分が保有していたり、買いたいと思っているETFの値動きが、簡単に分かるのです。
ETFには、銀行、食品、電気機器、医薬品、自動車、機械、不動産など「業種別株価指数」を連動対象とする「業種別ETF」もあります。
業種を絞って、株式の代替として活用する投資ができるのもETFの魅力の一つです。



ETFは、株価指数と連動するものが多く、少額で分散投資できるのがメリット。貴金属や農産物のETFに目を向けることで、投資の幅を広げることもできます。
もちろん、良いことばかりではありません。
ETFの問題点の一つとして、取引量が少ない銘柄もあることが挙げられます。
流動性が低いと、一部の投資家の売買で価格が大きく動く場合や、売りたい時に売れないなど売買が成立しない場合も想定されます。



数多くの種類のETFから選ぶ際は、出来高が多い銘柄に注目するのも一つの手です。ETFの1日の売買高は、株式の売買高のように新聞などでも確認できますので、流動性を判断する際の参考にしましょう。
このような流動性リスクの他、当然、価格変動リスクもありますので、銘柄の仕組みや特徴を理解した上で検討しましょう。
ETFは投資信託より最低購入価格が高めに設定されているというデメリットもあります。
また、海外の取引所に上場されているETFを購入する場合、外貨で購入する必要がある他、確定申告が必要な場合もありますので、注意が必要です。
まとめ
株式投資は、株式市場に上場している株を売買する投資です。
証券会社に口座を作れば、誰でも自由に売買できます。
但し、株価は常に変動しますので、上がると思った株価が下がることもあります。
最悪のケースとして、企業が倒産する可能性もあります。
そのため、下調べをした上での銘柄選びや、売買のタイミングを見極めることが重要です。
投資資金の調整や値動きの確認といったリスク管理も必要になります。



企業の業績や財務を調べるのが面倒と感じる人は、株式よりも低リスクとされるETFに注目してみるのも良いでしょう。
ETFは株式市場に上場し、株のように売買できる投資信託のことです。
値下がりリスクはありますが、個別株のような倒産リスクはありません。
株式とETF、どちらを選べばよいかは、個人の投資スタイルや資金額などによります。
株主優待などプラスアルファの楽しみを味わいながら投資したい人には株式が向いているでしょう。
例えば、ファストフードの優待券をもらって孫と食べに行く、旅が好きならば鉄道会社や航空会社などの優待券で安く旅行する、という楽しみ方ができます。



家計の一助となるお米や飲食物の優待券をもらえる株式をチェックするのも良いかもしれません。
ETFにはこうした特典はありません。
しかし、売買差益を狙う、分配金をもらうなど「投資そのもの」を楽しめれば十分と考える人、倒産リスクを取りたくない人はETFを選べば良いでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。